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2008年6月

2008年6月 5日 (木)

レジ袋の再利用率99.2%!? 統計の数字には気をつけろ

「レジ袋という生け贄 by 小林啓倫氏 シロクマ日報」に、神戸山手大学の中野加都子教授が引用されたレジ袋の利用に関する調査が引用されている。ひ孫引きは気が引けるから、小林氏の記事を見ていただきたいが、そこでは、持ち帰ったレジ袋をどうしているのかを複数回等可で尋ね、ほとんど何らかの形で利用し

「利用しないで捨てている」は0.8%

だという。じゃあ、レジ袋の99.2%は有効に再利用されているのだろうか?

設問、調査対象、調査票の回収方法など詳しいことが分からないので論述は難しいが、捨てているという答えから逆に導き出した、「レジ袋の99.2%は有効に再利用されている」というのは間違いではなかろうか?いろいろ再利用していると言っている人も、結局全てのレジ袋をそうやって再利用しているとは限らない。

他の、類似調査を見てみよう。

「レジ袋に関する意識調査結果報告書」 平成18 年3月 社団法人北海道消費者協会
http://www.syouhisya.or.jp/cyousaH18-rejifukuro-2.pdf
では 「もらったレジ袋をどのようにしていますか。(1つだけ)」で、「①全部保存しながら、使っている」が68.0%を最も多く、ついで「②必要枚数だけ保存して、使い、それ以上に貯まるとゴミとして捨てる」の24.1%の順であり、あとは、③品物を持ち帰ったら、レジ袋はすぐ捨てるが6.1%で続いていた。
調査対象は 「会員」32.2%、「会員ではない」64.7%、「不明」3.1%となっており、消費者協会会員と非会員とでは意識に差があるという結果がでている。
特に、「すぐに捨てる」比率が会員は、0.4%、非会員では8.1%だったのだ。
中野氏、および小林氏が引用された、0.2%に近い数字に対して、調査母体が何らかの環境意識が高いそうに限ったものではないか?また、用途を複数回等とすることでより少ない回答比率になったのではないか?とかいう推測ができる。

いずれにしろ、統計とか数字でモノゴトを語るのは、一見もっともらしい根拠のある話のようで、実は数字の読み方を間違えた誤解だったという可能性を秘めている。統計を引用するものはその数字の意味するところをよく気をつけ、見極める姿勢が求められるだろう。
そして、読み手も怪しげな話には気をつけ、統計が時に嘘をつくということを知っておく必要があるだろう。

参考資料:
ベテランもだまされる?Alexaランキングには、気をつけろ

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2008年6月 4日 (水)

我流プロジェクト管理の極意は表にしないこと

岩永さんの で、一体何をつかってスケジュール表を作れば良いんだ? へのコメントフォローです。

スケジュール表にしなければいけないという思い込みが良くないのじゃないか?というのが、ここ数年会得した答えです。確かに先行関係があるプロジェクトをまわすのに表になったらうれしいですが、個々の人は表を念頭に働くわけじゃありません。

プロジェクトメンバーは、依頼された/した タスクがベースに、私がやることと人にやってもらうことの締め切りと進捗が分かるようになっていれば、困りません。Life HacksはTeam Hacksへ で以前紹介したBacklogというツールはその点よくできています。ファイル共有もついているので、社外の関係者と運営マニュアルとか校正PDFを世代管理していくのとかとても楽でした。

今は、Microsoft SharePoint Portal Serverを使っています。いろいろ機能が多い反面専用ツールじゃないデメリットもありますが、大企業のビジネスインフラでこういうものがあれば「ログインするのに私はどうすれば?」とかいうツールの使い方を教える苦労が少ないので活用することをお勧めします。

<線表という図解までは求めないということ>
線表は、サッカーのフォーメーションボードのような作戦を立てるのには必要な道具だと思います。しかし、現場のプレーヤーにとっては、周りの仲間や試合相手との間合いを図りながら刻々と動いてプレーしているわけで、鳥瞰的に図で考えるのは難しいと思います。

他のプレーヤーとの相対的位置やスペースの埋め方と相手の動きから、ポジションを変えて出て行くとか、逆にスペースを埋めてカバーするとかいうことに精一杯です。これは、タスクを振る、タスクを受ける、という仕事の共同作業でも同じだと思います。知りたいのは、今日いっぱいに終わらせるべき仕事と、頼んだ仕事が予定通り終わるかです。

そして、コーチや周りからは、「マノン(相手が居るから簡単にプレーしろ)」、「ターン(前を向けるよ)」とか、私がどうすればいいかということを教えて欲しいわけです。

もし、試合中に巨大なフォーメーションボードで自分の背番号の磁石が前に出されたり、左右入れ替えられても、それでどうすればいいのかすぐには分からないと思います。そういうのはベンチに居るときに見るものです。

プロジェクト管理は線表とかスケジュール表とかにこだわることを止めたときから動き出すように思います。

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2008年6月 3日 (火)

Windows 7はWindows 6.1の方が売れると思う

マイクロソフトのWindows NTマーケティングチームに居た頃、次期OSがWindows NT 5.0ではなくWindows 2000になったと聞かされたときの驚きは今も覚えています。

それまで、9x系という擬似32ビットOSではない真の32ビットOSという誇りがあったのに、名前が後おいで真似てしまうのは残念であり、逆にこれでメインストリームになるという宣言でもあるのだなと思ったものです。

ただ、内部的に膨大にWindows NT 5.0と書かれているので、その名称変更だけで出荷が少なくとも3ヶ月は余計に伸びるし、2000年問題とかささやかれるなかそういう「遊び」をしている暇などあるのかという想いがしたものでした。ただ結局、SteveBが言うならやろうよ。という雰囲気がマーケティングにはありました。レッドモンドの開発の人々は違う想いだったかも知れません。

さて、その後、2000を経て9x系との統合は9x系の最後のOS Windows Meが惨憺たる状況だったことも手伝い、大きな期待と行かねばならないという期待の中Windows XPで一つの完成を迎えました。基本的にWindows 2000と同じなのだけど、より9x系から乗り換えても不自由を感じないという設計、ローエンドのHome Editionでも堅牢になったOSの構造自体が大いに受け入れられたのだと思います。

さて、その後のWindows Vistaは結局大きく成功したXPを捨てる理由を作れずに「失敗」とみなされています。有り余るPCのパワーをどう使うかというテーマに沿った新しいユーザインタフェースが振り回されてしまったという感じがあります。

Windows 7はWindows 6.1という名前の方が売れると思う

さて、そのVistaの次という「Windows 7」ここは一つ原点回帰でソフトウェアのバージョンのつけ方のセオリーに戻って、Vistaというメジャーリリースの問題を直したマイナーリリースということを表すWindows 6.1という名前で出して欲しいと期待しています。そのほうが売れそうだし、謙虚に問題を直して使いやすくしたと、市場に語りかけて欲しいのです。

バージョン番号は単なる符号ではありません。
バージョン1じゃ買ってくれないからと最初のリリースを 2で出したOracle。ある程度品質に自信もあったのでしょう。NT系としては最初だったけど16ビット系のバージョン番号とあわせたバージョン番号で出したWindows NT 3.1。これは、触ってみて、せめて 3.0にしといた方が良かったかなとか思いましたが、その後 3.5、3.51、4.0とじわじわと改良を重ねていきます。理想から離れたという側面もありましたが、実用度は上がっていきました。

結局パソコンのOSは基盤ソフトであり、画期的な革新はそうたびたび起こるものではないと率直に語りかけた方がいいのじゃないかと思います。

マルチコア、仮想化、Eee PCなどの5万円パソコン、とかとか新たなトレンドがいくつかあります。Windows 6.1は大きく重たいというVistaの後退した側面を解消して、5万円パソコンでも軽快に使えて、なおかつマルチコアの利点も生かせるメリットを提供してくれることを期待しています。そこには、多分、仮想化が重要な鍵となるとにらんでいますが、今後小出しに情報を出していくというシノフスキー氏の手腕に期待しています。

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